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あなたが私の元を去ってから、私にほんの少しの空白が纏わりつくようになった。
空白は私に特別何もしてこない。
けれど、空白は私をじっと見つめ続けている。
空白は、私に寄り添うことはない。
手の届かない距離から、歩く私を、本を読む私を、歯を磨く私を、見つめ続けている。
試しにあなたのことを思い浮かべてみたら、
空白は私に少し近づいたけれど、すぐに離れて、元通り私を見つめ続けた。
仕方がないので、空白に見つめられながら私は生きていた。
初めは嫌な感じがしたけれど、案外慣れてしまうもので、
あなたと離れる前の生活にすぐに戻った。
それからしばらくして、あなたが誰かと一緒になったという噂を聞いた。
恐らく、空白も聞いていた。
空白は私にうんと近づいてから、私の周りを物凄いスピードでぐるぐる回った。
私は回る空白を見ていたら目眩がして、思わず目を瞑って座り込んだ。
すると、涙が出た。
たくさんの涙が出た。
涙の後を追うように悲しみがやってきた。
私はあの別れから泣いてもいなければ悲しんでもいなかったことに、ようやく気がつく。
空白は私が泣くのをずっと窺っていたのだ。
空白はそれだけの為の存在だった。

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空白は私に特別何もしてこない。
けれど、空白は私をじっと見つめ続けている。
空白は、私に寄り添うことはない。
手の届かない距離から、歩く私を、本を読む私を、歯を磨く私を、見つめ続けている。
試しにあなたのことを思い浮かべてみたら、
空白は私に少し近づいたけれど、すぐに離れて、元通り私を見つめ続けた。
仕方がないので、空白に見つめられながら私は生きていた。
初めは嫌な感じがしたけれど、案外慣れてしまうもので、
あなたと離れる前の生活にすぐに戻った。
それからしばらくして、あなたが誰かと一緒になったという噂を聞いた。
恐らく、空白も聞いていた。
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私は回る空白を見ていたら目眩がして、思わず目を瞑って座り込んだ。
すると、涙が出た。
たくさんの涙が出た。
涙の後を追うように悲しみがやってきた。
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プロフィール
HN:
インドウハル
性別:
非公開
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